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【Virtual Market】Vket Quest会場の移植をしてみて:前編


最近SP皆伝になりました。未難は73個です。

はじめまして!hirhirヒルヒル13と申します。昨年よりHIKKYさんの一員としてQuestやVketCloudのコンテンツ制作に携わらせていただいております。
VRとアバターチャット文化と音楽ゲームが好きです。

おもに VRChatワールド「Quest日本集会場」の制作・運営を個人的にしている者ですが、実は(?)バーチャルマーケットのQuest版会場の移植作業もVket2021より関わらせていただいてます。

この記事では、Quest会場の移植作業にあたって「どんなことをしているか」「どんなことが大変か」などを前後編に分けてお話ししていきます。

(当記事では技術的なことにはあまり触れません。予めご了承ください。)

Quest会場はなんのためにあるの?

Meta社(旧Oculus)から2019年に発売された、PC不要で単体で動くVRヘッドセットとなります。

著者私物のQuest2(左)と初代Quest(奥)

2020年秋には現行機 Quest 2がリリースされ、価格の低さから爆発的に普及し(現在は値上げしていますが)、PCに接続することが可能なこともあり、VRChatをプレイするHMDとしては2023年現在デファクトスタンダードのような存在となっています。

Quest単体でもVRChatを遊ぶことができるのですが、ゲーミングPCなどと比較すると性能が非常に劣るため、Quest用に制作されたワールドやアバターなどのコンテンツのみが遊べます。
その代わり、ゲーミングPC一式をそろえるよりも初期投資が非常に安く済み、Quest単体でVRChatを始める初心者さんも非常に多く見受けられます。

バーチャルマーケットのQuest会場は、そうしたQuest単体のユーザーさんにも「Vketワールドの体験」を広めるべく作られています。
Vケット3にて試験的にアバターペデスタル設置の会場が公開され、その後Vket5にて過去会場移植・出展者ブースを設置する形になり、Vket2021より毎回3コンセプト6ワールドずつ公開されています。

Vket2022WinterのQuestワールド3コンセプト。左から「花鐘の蒸都 アウルシュネルゥレ」「Snowman's Toy Factory トイトイファクトリー」「鉄鴉の戦場バトルフィールドオブマキナ 貧窮街ボトム」

とはいえ、Quest版VRChatは制約が大きく、快適に動作させるにはワールド負荷の軽量化はもちろん必須のこと、ワールド容量100MB制限もあるため
ブース数を減らし、ワールド自体を2分割するなど、まあまあ涙ぐましい努力によって、出来る限りQuestでも遜色ない体験を得られるよう毎回頑張っています。

具体的にどんなことしてるの?

VketのQuest移植会場は基本的に、
過去のプロジェクトからデータを引っ張ってきたのち、
分割するラインを決めたりブース位置の仮決定なども行った後に
とりあえずQuestで動かしてみる→不具合ある箇所や負荷が重い場所を修正
を繰り返し行います。
例えば、「この位置からあちらを向くとフレームレートが明らかに下がる」「このオブジェクトが視界に入ると描画がおかしくなる」などを見つけては修正・対策を繰り返していきます。

その合間に、ギミックやプロップなど新しい要素を盛り込んだり、テクスチャ圧縮などで容量を抑えたりも。
その後、入稿期間に入稿いただいたブースが配置ツールVioramaによって自動で設置されたのち、品質管理チームから届く不具合を修正したりなど行い、開催日までに備えます。

とくに一部PC会場で使用しているシェーダは、モバイル環境であるQuestでそのまま動作させた際に、
正しく描画できない、著しく影響のある描画不具合が起きるなどが発生することがあり、それらについてはQuestでも動作する代わりのものに差し替えるなどを行っています。

実はVketのPC一般会場って基本的にそこまで重たくはなく、またQuest2も意外と性能が高いため、ブースの無い状態であればちょっとの手直しでQuest用として動作したりはします。
そこから少ない容量・ブース数に収まるようワールドを2分割したり、Questで描画できないシェーダを差し替えたりといった作業、負荷や容量の削減などが必要になってくるのです。

いままでを振り返って

自分が初めて関わったVket5から2022Winterまで、いろいろなことをお話ししていこうかなと思います。
前編では初めてVketチームに参加したVket5とVket2021についてを。

Vket5: はじめての本格Quest対応。人海戦術だった頃

最初に自分がVketチームに参加したのは2020年秋ごろ、Vket5の制作からでした。
ワールド自体はすでに他の方々が移植作業をしていたのですが、当時は自動配置ツールのVioramaがQuest版に対応しておらず、人海戦術でブースのバリデーションと配置を行っていたため、そのチームの一員としてご招待いただきました。
当時のことはあまり覚えておらず、ログもほとんど残っていませんが
当時のワールド50MB制限に収めるためにギリギリまで頑張った覚えがあります。

Vket5のQuestワールド3コンセプト。左から「九龍帝国城下町 参番街」「Pretty Pop Party - Vivid」「Pretty Pop Party - Pastel」

ここからVket6時のMallを挟みつつ、本格的にVketのQuest版へ力を入れていくこととなります。

Vket2021: 「え!私一人でやるんですか!?」

前回から1年経った2021年秋。当時はComicVket2のQuest対応を行っており、そこから「VketのQuest対応もやらない?」とお声がけをいただき、Vket2021のQuestワールド移植にかかわることになりました。一人で

軽い軽量化知識はあれどリッチなワールドに触れること自体初めてだったり、3ワールド分すべて作業することから、不安を抱きつつも、制作進行のあおみさんのご支援もあり特に問題なく作業を終えることができました。
「Frame Debugger」や「ASTC圧縮」など、様々な知見をここで初めて学びました。

2021で移植したのは「復刻江戸城城下町」「流星の揺籠 メテコレプカ」「World Festi-VR "Core" Windmill Town」の3コンセプト。
それぞれ各2ワールドずつに分割、合計6ワールドの移植を行いました。

「World Festi-VR "Core" Windmill Town」については、一番容量の削減などに力を入れていた覚えがあります。華やかな雰囲気をQuest1でも楽しめたかなと。


「流星の揺籠 メテコレプカ」は一番容易く移植が終わりました。とはいえ、建物の室内のみを切り出した形なため、物足りなかったかなと少し心残りがあります。とはいえ、雰囲気はバッチリ移植できたかなと。

「復刻江戸城城下町」は、新規会場を制作しつつQuestにも移植する形を取っていたため、この中では一番最後の完成となりました。
グレーモデルの段階から、ディティールが加わっていく度に動作確認や軽量化などを繰り返していました。

当初はワールド容量50MB制限(制作中に100MBに緩和)であったり、移植するうえで性能の低いQuest1を目標にしていたりなどがあり、非常に軽く仕上がりましたが、体験などは損なわれてしまっていた部分はありました。


Vket2021閉会後の2022年2月より
HIKKYにJoinいたしましたが、これはまた別の機会に。


前編は以上となります。短いですが楽しんでいただけましたでしょうか?
後編では、さらに楽しめるQuestワールドを実現することができた、2022Summer・Winterについてお話しします。

お読みいただきありがとうございました!

後編はこちら!


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