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ひきこもりの面接しくじり先生

はじめに

Unityエンジニアのもかてぃと申します。
HIKKYに入ってからもうちょっとで1年です。

今回はXRやメタバースで働きたい!
けど自分なんかで大丈夫かな…っと尻込みしている方向けに、私のXR就活時のリアルな失敗談を共有します。

私も当時こちらの記事に背中を押されたこともあり、今度は自分が誰かの一助になれればと思い、墓場まで持っていくつもりでしたがネタ昇華してみます。

お言葉借りますが、2023年今現在になっても
「XR好きだっていうのめっちゃ才能だよ」です。

なお記憶ベースなので多少の脚色と内容に共感性羞恥心が含まれますのでご注意を。(一口に引きこもとは言ってもそれファッション系じゃん、というパターンも多いですが私はガチ勢です)

長期ニーt・・レイブルから就職活動を始める

何系でもいいからXRでUnityエンジニアになりたいと思い、引きこもりなので外出しない範囲で情報収集を開始。SNS、ConnpassやPeatixのオンライン説明会、XRおしごとナビを使い40社程リストアップした気がします。

・・・しかしその結果に絶句します。
選択肢がほぼ都会に行くしかない!

ベンチャーだしXRやメタバースなのだからフルリモート標準搭載、当然でしょ?(「リモート可」って求人よく見かけるし)
っと高をくくっていたのですが、蓋を開けてみるとそのほとんどが実は週1や月1出社!!

私は人混みが無理で地元に逃げ帰った系なので、再びあの喧噪に戻らなきゃダメなのか…と気が滅入っていました。
そんな中確実に完全フルリモートを謳っていたのがHIKKYで、このタイミングで初めて会社の存在を認知します。

実はVket4の時にVRChatデビューしていたのですが、
当時は理解が浅くファンイベントか何か?程度の認識とフェアリーだったので再INすることはありませんでした。

あのイベントの会社かー。

2年間Quest触っておきながら、知らなかったというのも変な話ですが。
興味を持ち詳しく調べてみるとフルリモート要素を除外しても、この会社まさに運命の人なのではっと発覚します・・・がその理由は社内の自己紹介LTを見てもらえば分かるので割愛。

ということで是非ここで働きたいと思う訳ですが、応募条件が私にはとても無理ゲー、レベルが高い印象を受けました(ゲームエンジンから作ってるくらいだしね?)

ただこの会社アバター文化っぽい?
ワンチャン何かの間違いで書類さえ通ってしまえば
かわいいアバターが出てきて必然的にお話ができる?
そんなレアな体験是非ともしてみたい!っと考え記念受験的に応募することにしました。

包み隠さずに言ってしまうと第一志望ではあったのですが、採用される見込みがなかった&アバター相手ならいい会話相手になるのでは?と思い、
社会復帰プログラムの初手として練習台になってもらおうという魂胆です(時効!)

期待値低めて書類を送るとまさかの面談の連絡が…!
(面談…って何?まぁ面接の前座だろうからとりあえずいいか)
にしても本当にかわいいアバターとお話できちゃう!?

…ならばこちらもアバターで立ち向かわなければ不作法というもの。
「面談は3日後か・・・よしオリジナルアバター作る!」
善は急げBlenderを立ち上げ早速作業に取り掛かります。
なおBlender操作は初心者ではないのですが、まともにモデリングしたのは
デフォルメコウモリ1回だけなので割と無謀です。

Youtubeを参考に2時間くらいBlenderと格闘する。

可愛くなるビジョンが見えない

既に無理な気がしつつもなんとか粘り、2日後・・・

やはりエルフ耳でしょ!

コツを掴んできたこの流れならいけるッ!
あと体と服作ったら何の工程が必要なんだっけ

ボーン通してUV展開とペイントとウェイトペイントと・・・
これ最初から間に合う訳なくない?(激甘見積)

かくなる上はー。

面談当日

指定されたMeetに入ると・・・。

あっ…ぇ?

ニンゲン?ナゼ...ダレ、オヂ...オニイサンタチ?
マチガエタ?ニンゲン..コワイ...
・・・いきなり想定外で頭がパニック。

今ならまだバレてないかもしれないと思い、Meetから逃げようとしていたらそれを遮るように・・・

面A「アバターが弊社の...」
(合ってた!!)

私「hっへあ!?あ、はい!Vketちゃん...」

2年ぶりの他人との会話

何とか声が出せた!(過去にはしゃべり方を忘れて声が出なかったレベルなのでこれでも成長した方)

面AB「あぁ~、ありがとうございます」
意外~みたいな反応...ナンデ?
まぁ掴み良さそう、もちろん好感度狙いもあるが1号ちゃんが好きなのはちゃんと本心ですよ?(特に死んだ魚のようなジト目がよき)

・・・ってイヤイヤイヤ、じゃあ何でこの人達アバターじゃないの!?
バーチャルな会社でしょ?アバター対面がお作法じゃないの!
これが噂の「カジュアルな恰好」って書いてあったのにスーツじゃない奴NGトラップか?(歪曲被害妄想)

ここでふと冷静になり常識人を装う

私「あ、ぁ...やっぱりアバター脱いだ方がいいですよね?」
面A「いえ、そのままで大丈夫ですよ」

いや何でよ、むしろ脱がせてよ!メタバース作ってるプロの前で素人が一人だけアバターなんて滑稽で逆に辛いよこの状況!(書類で素顔は分かってるはずだよね?これなんて公開処刑)

ここでCOOも合流

っておーい全員リアルじゃねーか!

こんなにリアルアバターで圧かけてきて何がHIKKYやねん!やっぱり引きこもりに優しい会社なんてこの世になかったんだ(絶望&憤怒)

後で知りますが担当者によるようで、今回は外れ回だったようです(コラ)

COO「ええと、なんとお呼びすればよろしいでしょうか?」
「・・・クソザコさん?」

宇宙猫

いきなり何言ってんのこの人・・・???
私「.........あ"っ」

この時重大なミスを犯していたことに気が付く、事故が起きないように就活用にChromeプロファイルを分けておいたのだが、何をトチ狂ったのか昔作った捨てアカも一緒になっていて、そちらでMeetに入ってしまっていたのだ(命名テキトーな性格がここで仇に)

私「あっ、あ"ぁ"(悶絶)」
私は構わないがクソザコで呼んでもらうのは流石に申し訳ないので、隠し通すつもりでしたが…

私「#本名#でお願いします(血涙)」
COO「あぁ、分かりました(苦笑)」

そもそもちゃんとアバター身に着けるのも、オンラインで他人と会話するのも今日が初。
それだけでも緊張がやばたにえんなのに・・・

3人のリアルアバター面接官
とクソザコアバターな私


生き地獄

(舐めてんのかこいつ)という心の声が聞こえる気がする・・・。
まだ始まってすらないのに既にオワッタ感も否めない。
・・・せめて相手の名前だけでも記憶に刻んで帰ろう。

ん?この面Aさん名前どこかで~
あっこの神!最近よく見てた技術ブログの人では!!

UnityエンジニアっぽいのにBlenderを初めとする3DCGまで解説してて
このスーパーマン何者!?…と思っていた某Y氏だったのだ。
(技術系ブログ執筆者様は勝手に神と呼称してます)

過去Vketワールドで見れたはず…良ければ探してみてね

この凄い人HIKKYだったの~(召天しかける)
ここで15分程COOによる会社説明が始まりますが、前段によって理性を崩された私には最早、何も話しが入ってこない(本当すみません)

COO「~では簡単に自己紹介をお願いします」

自己紹介!?
面談って聞いてるだけじゃないのか(まるで面接みたいじゃん)

まともな就活経験無いのもありますが、そもそも何も準備してナイ!
ずっとアバター作ってたし…。なので咄嗟に…

面AB「えっ・・・」

面B「・・・事前に履歴書等拝見させて頂いてますが、改めてご自身の口から簡単にお願いします」

私「あ、なるほど・・・」(いや当たり前だろオメェ)
私「ええっと・・・〇○退職後・・・(いやまず学歴からか?)〇○卒業して・・・(こういうのって高校から?志望動機も一緒?)やっぱりもう一度プログラマとして。。。」
(これじゃ意味不明だ整理しないと...)

「ボソ..ボソ..........」

・・・あっ、あうあうあ(^p^)
キャパオーバー・・・会話のキャッチボールを返すべく。

私「・・・デス!」
もう強引に閉めた(閉まってない)

・・・。


(コロシテ...)


面B「・・・えと、ポートフォリオありましたよね」
場を持ち直してくれた!

私「あっハイ、ええと...ええと..」
Meet初心者もたもた...。

面A「これですね(迅速な共有)」

さすがですね

私「あっソレです!ありがとうございます」
(ソレですじゃねえ、何で用意して無いんだお前)

面B「ふむふむ...」
面A「...ん、Shader書かれてるんですか?」
私「あ、はい!簡単なのだけ...。難しそうなのはShaderGraphでToonShaderとか作ってみたり...」
面A「Shader書けるUnityエンジニアは珍しいですよね~」
私「えっ、そうですかね...?」

VRChat詳しくないけどSNSで見かける人みんな書いてない?
しかもエンジニアですらなさそうな一般人が・・・(エコーチェンバー)

VRChatのイメージ

面A「0から書いてるんですか?」
(想定と違うトコだけど喰いついた!そんなに詳しい訳じゃないけどここや)
私「いえ流石に0からは(笑)」
私「テンプレコピって書き換えたり…このMToonはまだなかったのでURP対応させたり…ペラペラペラ~」
オタク特有のこういう時だけ饒舌。
技術トークしてるだけで時間が過ぎていく・・・面談ぽい!

COO「そろそろお時間なので、後は私が確認したいことがあるのでお二人は退席でー」
軽い挨拶のあと面ABがMeetを退出。そこから希望や志望度などを聞かれるので色々受け答える。

COO「他社とも比較されているとのことですが、決定するにあたって何が基準になりますか?」
(何この面接みたいな質問)

私「楽しそうなとこ!」(精神年齢小学生)
・・・いやだって質問されると思ってなかったし。

COO「最後に質問はありますか?」
開幕からどう見てもヤベー奴だったのは流石に自覚したので、当然無理だと分かっているが質問しておく、形だけ。

私「次の選考の日程はどうなるんでしょうか?」
COO「ん~?これで終わりですね」
私「え、これ1回きり?」
COO「・・・ですよ?」

てっきり後日何度か本選考があると思っていたのだが、どうも面談という名の面接枠だったらしい…!オワタ。
いや既に散々たる結果なので、仮にそうだったとしても本選考に進むとは微塵も思ってはいなかったのだが…(にしてもなんという世間知らず)

面談後日

どうせ元から記念受験だ。
「会話の練習になった、切り替えていけ」

という訳で1㍉も可能性を感じていなかったので次の就活の準備を始めていたのですが

<採用通知>

・・・は?

あれだけ社会不適合ムーブかましたのに、嘘でしょ?
・・・そうか、これがHIKKYの言っていた多様性か!

拡大解釈

さすがHIKKY名前も偽りナシ!...すき。

弊社はカッコつけない(こんな記事でも通ってしまう)ゆるい感じの社風で
奥手な私でもとても居心地が良いですが、自分のスキなことには貪欲なメンバーが多いです。

Discordの「俺の進捗見てくれ」チャンネルなどを筆頭に、業務だけではない趣味や個人開発の様子なども覗けちゃうのですが、その熱意やスピード感とのギャップに驚きます。温度差で風邪ひきそうです。

また弊社はVketCloudというゲームエンジンから開発していることもあり、Unityエンジニアの身でありながらエンジンのコアな実装まで覗けちゃうので理解が深まりとても勉強になってます。お得ですね(?)

どんな事でもスキを貫ける思い立ったら即実行!…みたいな本能に忠実な人にうってつけの会社だと思います。(作りたいと心の中で思ったならッ!その時スデに行動は終わっているんだッ!)

ご興味のある方はぜひ応募してみてはいかがでしょうか?

ちなみに2番手の無難に受かるだろうなと思ってた会社は書類落ちしてました、世の中どうなるのか分からないものですね。

教訓:ポートフォリオは強い、アバター準備はお早めに
今ならMYVketでもアバター作れます!


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