【Vket企業ワールド解説】パラリアルフジヤマ 四季の色彩を取り戻す旅路
2024年12月7日~22日までの間、VR対応SNSの「VRChat」にて世界最大級のメタバース展示会イベント「バーチャルマーケット2024 Winter(以下、Vket2024W)」が開催されています!
皆様、開催後は色々なワールドに行かれましたでしょうか?
今回は外部ライターのI(アイ)が、企業が展示を行っているワールドの一つ「パラリアルフジヤマ」でのいくつかの展示やワールドの様子をご紹介します!
一富士二鷹三茄子でおめでたし
日本の風景で象徴的なもの、あるいはシンボルとして親しまれている風景とはなんでしょうか?
色々な意見が挙げられるとは思いますが、一度は誰もが「これじゃないか?」と思うものがあるのではないでしょうか。
今回はそんな風景筆頭、富士山をバックに抱くワールドが舞台となります。
四季を彩る島々が空に浮かぶ異世界「テンドウ」で、力を失ってしまった冬島を蘇らせる手段「ゴライコウ」を探すのがユーザーの目的です。
雄大な富士山を眺め、飛び交う鳥たちに挨拶を交わし、四季に心を通わせながら、色々な企業のブースを巡ってみましょう!
■サミー株式会社
会場に降り立ち巨大な鳥居が立つこの島は「夏雲之島」。どこか夏の思い出深い景色が立ち並ぶ夏雲商店街の鳥居を潜るとまず目に見えてくるのがサミー株式会社(以下、サミーと表記)のブースです。
ブース内コンテンツを見ずとも分かるハイテンションさとポップさで、ブース外のSDキャラクター達と写真を撮るだけでも十分画になってくれます。
しかしその真の魅力はブース内に入ってから。中ではゴキゲンなサウンドが鳴り響き、レーザー光線がステージをまばゆく照らす「VIRTUAL GROOVE SHOOTING」というシューティングゲームが遊べます!
ゲームがスタートすると、回転するリールの近辺にいくつかの絵柄が現れます。その中で「3つ表示されている」絵柄を撃ち抜くと成功、それ以外の絵柄を撃ち抜くと失敗というルールです。
これを重ねながら徐々にステージが進んでいき、最終的なスコアが算出されます。
本来なら狙いやすいはずのマウス操作でも判断に迷う事が多く、一瞬の判断力がスコアの高低を分けるなかなかに難易度の高いシューティングゲームです。
会場内のBGMも非常にノリが良いため、繰り返しプレイしてスコアアタックに挑戦してみるのも良いかもしれません。自身のアバター姿がドット絵になるギミックも新しくて面白かったです!
■静岡競輪場
導線通りに進んでいけばゴライコウのかけらを一つ入手しているでしょうが、そのすぐそばにあるのが静岡競輪場のブースです。
このブースでは実際に競輪のレース予想をゲームとして体験する事が出来るのが大きな特徴です。
鐘を鳴らしたらレースの着順で1位と2位の選手の番号を選択し、その後手持ちのコインをベットします。制限時間は30秒、その間に脇のオッズ表を見ながらどの選手に掛けたら良いかを判断するのがポイントです。
時間いっぱいになればいよいよレーススタート!合計8体の競輪選手のアバターが、コースを2周しその着順を競い合います。
ここで順位を当てられれば勝利、負ければその分のコインが没収となります。
このゲームで手持ちのコインの変動があるという事は、もちろん景品が存在するのは予想出来るでしょう。
アバターデータとして利用可能なストラップや自転車、静岡競輪のマスコットキャラクター・レーサーパンダのアバターなどが引き換え可能となっていますが、コインはインスタンスを移動すると保存されず1000枚に戻ってしまいます。
これらの景品を狙うなら、一日競輪に付き合う覚悟で挑んでみると良い結果が出るかもしれません!
■キーン・ジャパン合同会社
夏雲之島の最奥部には鹿威しがあり、これを利用して隣の桜咲き乱れる「春風之島」へとジャンプ!
着いた先にあるブースの一つが、米国のポートランド発、アウトドアフットウェアのブランドであるキーン・ジャパン合同会社(以下、キーンと表記)のブースになります。
KEENと書かれた看板のある大柄でファンタジックな樹木のドアを潜れば、その中は自然の風合い豊かなショップとなっています。
ショップ内では同ブランドのシューズが所狭しと展示されており、高精細なモデルで再現された製品を隅から隅まで見る事が出来ます。
その数なんと合計8種類!もちろんそのシューズの作り込みようは本物で、覗き込めばインソールもしっかり見える徹底ぶりとなっています。
シューズのお値段もきっちり表記されており、その場で公式サイトに遷移して購入も可能なため、気に入ったデザインのものがあれば購入を検討してみてはいかがでしょうか。
そんな店内の奥には大きな機械が展示されており、手前のテーブルに置かれたペレットを投入すると機械が作動し始めます。
その後8種類のカラーボトルが機械の脇にあるトレー上に出現、その中から一つを選んで投入すると、PUSHと描かれたボタンを連打するように指示が出ます。
指示通りに機械を操作して出来上がったのは、自分が選んだ染料で着色されたKEENのオリジナルシューズです!
お気に入りのシューズが出来上がったら、店内のフォトスポットで一緒に撮影してみるのも良いかもしれません!
店内には他にもKEENのTシャツが飾られていたりするなど、同ブランドのファンにはたまらない作りと言えるでしょう。
■キヤノン株式会社
春風之島を一通り巡って向かう次なる場所は、紅葉が鮮やかな「秋嶺之島」です。
中央に焚き火を囲んでキャンプファイヤーを行えそうな景色の先にそびえ立つ塔のようなブースが、キヤノン株式会社(以下、キヤノンと表記)の展示会場です。
よく見ればその塔のようなものが同社の大型レンズであり、その周りを製品群がぐるぐると回っているのが見えるはずです。
この会場は4層構造になっており、1Fと2FではHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を被ったユーザー向けの3D VR映像を体験する事が出来ます。
過去にVketRealにも参加を果たしている同社は立体視に対応するコンテンツを作成できるカメラを以前から開発しています。より手軽に立体視可能なコンテンツを作成できるハードウェアの普及に向けて、以前よりも強くプッシュを掛けているのが見て取れるレベルとなっています。
3階は同社の誇る製品群の高精細な3Dモデルが見られる他、トリックアートの前に立つと自分のアバターがその絵の中に入り込む没入型ウォールアートが置かれています。
トリックアートというだけでも奇妙ですが、その中に自分のアバターが入り込む感覚はデスクトップであってもなんとも不思議な感覚に襲われます。
4Fは屋上となっており、絶景を見ながら同社の製品の3Dモデルを余す所なく鑑賞する事が出来ます。
例によって非常に出来の良いモデルとなっており、立体視コンテンツを作成できるVRレンズを装着したものもじっくり見る事が出来る、カメラファンにはたまらないフロアです。
この他にもシマエナガアバターになれる札幌駅前総合開発や、年末の駆け込みふるさと納税寄付もできる静岡県焼津市など多くのブースが展示されている本会場。
順路も分かりやすく景色も綺麗なため、のんびり見て回るのも良いかもしれません。
新年を迎える御来光
このワールドには夏・春・秋と題された島があり、それぞれの島には小さな鳥居とその中に祠があります。祠それぞれに「ゴライコウ」を引き起こす為に必要なアイテムが安置されているのです。
これに触れていき、秋嶺之島の頂上で富士山に向けてそのかけらを捧げてみましょう。
これから迎える新年にふさわしい、めでたさの溢れた御来光を拝むことができるかもしれません。
ぜひ次の一年を有意義に迎える為に、一足早い富士参りをしてみてはいかがでしょうか!