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仮想と現実の境界線を15万人分ほど溶かして見えた世界線!

 VR・メタバース業界でお世話になっている人もそうでない人もはじめまして、ふなこしといいます。
 ぼくは、Vket(ブイケット)という仮想空間で3DCGクリエイターたちが作品を展示する大規模イベントを運営しているHIKKY社のCEO/founderです。

 近年さらにユーザー数を伸ばしているVRChatですが、コミュニティを最優先にしながらここまでのプラットフォームになるって本当にすごいことですよね。
 そんな彼らともう6~7年の付き合いで、黎明期から少しずつともに成長していくことができました。

 当初はまだ「VR空間?なにそれ美味しいの」という時代だったので、ほぼ全ての取り組みに前例がなくググってもやり方は出てくるわけもなく高難易度●にゲーみたいなものでしたが、がむしゃらに挑戦していたらまさか100万人規模のイベントになったり、Vketデビューの人気クリエイターさんが誕生したりする世界線が来てしまい、今もまだ夢オチなんじゃないかって心配しています。

VRCやVket運営を通して見えた未来

 「バーチャルな姿のままリアルに飛び出して、そこで一緒に笑い合えたら……」そんな夢を形にしていくのが目標の『VketReal』なんですが、このアイデアのきっかけは、「もしVRでしか会えないフレンドが現実にいたら最高では?」と想像したことからはじまりました。

 現実もひとつのワールドというかユニバースだと思ってますし、かといって肉体で会うのは……そりゃあできますが、遠方にいるかもしれないし、僕の知ってるあの子とは魂はいっしょでもバーチャル姿じゃないとまた違うわけですし、それに(割愛)、とにかくバーチャル側には行けるけどバーチャルからリアル側には来れないってもったいないし、実現できたらどれだけ楽しいだろうと何度も思っていました。

 でも最初は、リアル活動が多い舟越だけの願望かもしれないと思っていたんですね。
 しかし、フレンドやVR民だらけの社員と話してみると「アバターのまま現実に!?そりゃ行きたいっしょ!」って考える人が想像以上に多いことを知ることができました。

VketRealで生まれた熱狂と一体感

 そもそも今の現代技術で「VketRealの実現は難しいのでは?」という声もありましたし、「電車で人ごみになんて行きたくないよ」って話も耳にして。いやいや良く聞いてくれ、リアルで来る方が主目的じゃないんだよ…と言いかけましたが、過去の経験から言葉を飲み込んだんです。

 黎明期のころにVRってすごいんだゾと売り込んでまわってもほとんど聞いてもらえなかったのですが、諦めきれず日本中をまわっていくと少しずつチャンスをもらえて、その結果が次のチャンスを生んでいきました。
 有言実行は一番深く思いを届けることができる手段だということを教えてもらっていたからです。

 そして、楽しみ方はそれぞれですが、バーチャルで繋がった仲間とリアルで笑い合える体験ってやつは、僕らも予想できないぐらいの盛り上がりを見せて、参加してくれたみんなはその一瞬一瞬を楽しんでくれましたし、バーチャル姿のままの皆は実はまだほんの一部しか会場に、つまり現実に飛び出して来れるという体験を提供できなかったのだけれど。

 実際に参加してくれた人はリアル側のフレンドと実際に交流したり、なんなら非VR民の方々とふれあったりゲームをしたりがおっぱじまって、さらにリアルに興味がなかった人も様子を見に会場まで来てくれたりするものだから、そりゃもうとんでもない熱狂が生み出されたんですわ。

結果

 その価値を感じて集まってくれた人数はなんと
 初回、秋葉原:4万人
 第二、渋谷、原宿:5万人
 第三回、初の遠征で大阪、渋谷、秋葉原で5万人
 パラリアルクリエイター出展は一度の開催で100以上の申し込み
 HUBコラボドリンクの販売数4桁杯w
 グッズもほぼ完売

続けるための試練と挑戦

 ところが、こんなに愛してもらえてるVketReal、実は大赤字続きでこのままだと続けるのが難しかったんですね。

 ネックとなっていたコストの大きくは
 ・会場レンタル費用
 ・人件費用
 ・コンテンツ制作・開発費用
 ・機材費用
 ・会場の施工費用
 ・ネット回線費用
 ・電気回線費用及び電気使用料
  etc.

 企業出展によりカバーしてもらいましたがそれでも全然足りず…。
 一般的な事業であれば赤字だしやめなくてはいけないんですが、VketRealが目指しているのは利益優先のイベントではなく、バーチャルの存在が新しい形に進化し、真価を発揮していける的な、VRの開拓そのものじゃねーかと思っておりますので、これを経済的な問題だけで諦めてはいけないと考えました。

 表へ公表することはためらいましたが、支持してくれたりたのしんでくれた人たちへ誠意をもってきちんと共有し、今後もVRの可能性を開拓し続けられるように、あるお願いをしたんです。

有志スタッフとの「共創」──みんなの力で創るVketRealにする!

 これまで社員以外の不足分を人材派遣会社さんや施工業者さんにお願いしてきました。
 とても頑張ってくれていますが、バーチャルのことを知らないのは当然ですし、コミュニティの盛り上がりポイントとかは知りません。
 一部バーチャルへの情熱を持つ人がスタッフをしているブースは比較するとはやはり盛り上がり方が違っていました。

 いっそのこと運営もわかる人たちだけの構成にして、一緒に作り上げるVketRealにしたい!それでも集まるかもわかりませんし、おそるおそるTwitterで「有志スタッフとして協力してほしい」と呼びかけました。

 すると、なんと数百名から「手伝いたい!」と声があがり、当日には充分なスタッフが確保できただけではなく、熱量MAXな人たちですから当日だけでなく企画や制作など現在もガンガン手伝ってくれているのです。かなりの負担軽減にもなりました。

チケット制と飲食物の販売チャレンジ

 これまでは好立地で無料での入場だったのですが、一部をチケットエリアとして販売することを発表させてもらいまいした。
 すぐに意見を聞きたくてXで配信をしてコメントを聞いてみました。
 すると、実はみなさん前回までにオフ会の参加チケットなどを今回販売予定のチケットとほぼ同額で購入して楽しんでくれていたりと経験済みだったためか「ああそうなのか」といった反応でした。

 ちなみにオフ会は会場費などでチケット代などが売れてもほぼ打消しか赤字だったため、どうせならイベントにお金を落としてもらえたらと考えました。
 もちろんオフ会でやっていた要素は会場内のチケットエリアに存在しています。
 それとパラリアルクリエイターさんのブースに、さらに今回初の限定コラボ「食堂」などが爆誕してチケットを購入してくれた人たちの特典が盛りだくさんとなっています。

 また、クリエイターさんやフレンドとの交流促進剤ともいえる「先行入場チケット」をオプション販売することにしました。
 早く入れるだけでなく特別な特典を用意しており、とある企画が大変有効に利用できる効果を持っているので「買って良かった」と思っていただけるよう準備しています。

最後に

 この冬、皆さんの協力をもらいながら新しい形でVketRealを実施することになる記念すべき初回イベントとなります。
 上記書ききれていませんが、チケットがなくても楽しめる「だれでもエリア」があったり、毎回恒例の様々なコンテンツから公式オリジナルに限定コラボグッズの物販ブースに、企業ブースでは他では見た事のないようなたのしみが詰まっています。
 公認コラボオフ会というコミュニティ連携の会場外でのイベント参加もたのしいと思いますよ。

 こんな規模のイベントを有志スタッフやパラリアルクリエイターさんにバーチャルの魂を持つ人たちで共に創り上げていくのですから、バーチャルとリアルの境界が溶けるってまさにこういう事なのかな…と企画者なのに何が起こるかワクワクの予想がつきません。

 それと、もしかすると初の取り組みなので色々と失敗もあるかもしれません、そのときは出来る限りベストな対応をしてイベントを必ず良いものにしていきますので、皆さま何卒この冬もVketともどもよろしくお願いいたします!!!!!!!!!!

HIKKY CEO
ふなこし


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