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【ピックアップ!Vket】ワールドエンド・ユートピアReboot 制作メモ

バーチャルマーケット2023Winterをお楽しみ頂けてますでしょうか。コクリコです。

今回、一般会場のワールドエンド・ユートピアRebootを作成しまして、その観点でいろいろとお話したいなあと思い、担当さんにお願いしましたらページをいただけましたので書き残していきます。


大量のネタバレを含みますので、ある程度遊んでから読むことをお勧めします。(攻略サイト片手に進めるのが好きな方は先に読んでもいいかと思います)


背景ストーリーについて

どんな舞台設定だったの?

ざっくりいうと今回はVket4のワールドエンドユートピア(以降WEU4と呼びます)の前日譚です。

WEU4は機械[Machine Alliance]と人間[United Humans]の戦争による大破壊の100年後を表現したポストアポカリプスのワールドですが、今回のXX3980とXX4010はその数字が年代を示しており、戦争から40年後と更にその30年後を舞台としています。年表だとこんな感じ。
XX3940→機械の人間の戦争による大破壊
XX3980→バーチャルマーケット2023Winterの会場(差分A)

XX4010→バーチャルマーケット2023Winterの会場(差分B)

XX4040→バーチャルマーケット4の会場(差分は8会場)

※差分のワールドはそれぞれ世界に散らばる別の基地、それぞれに終焉の塔があり、大破壊はそれらが連携して起こります。

そしてプレイヤーたちは各ワールドのオペレーターから説明があったように、HMDドライブという、マルチバースの次元間すらも移動可能な超光速高次元航法デバイスを使って、この世界軸へ観光に訪れています。

またワールド中のオペレーターはプレイヤーにこの観光を提供する事業者、対してロボ少年(ヨルム)はこの世界に住み、事業者と契約している住人となります。(ですのでオペレーターは比較的、冷淡な対応をしてます)

ロボ少年(ヨルム)
オペレーター

どんなストーリーだったの?


各NPC達の話を統合すると見えてきますが、今回は各ワールドでの展示会の開催によって、終焉の塔(=ネメシス)の起動条件が満たされてしまい、塔がXX4010で再稼働してしまう、という状況になっています。

そしてヨルムは自らの住む世界の再崩壊を防ぐため、観光事業者やプレイヤーたちが使用しているHMDドライブの仕組みを解析・応用し、その機能を自らにインストールします。そしてマルチバースを超えて別時間軸の自分にアクセスする能力を得たうえで、オペレーターとの契約に縛られないプレイヤーに助力を求めます。

プレイヤーが塔を停止することが出来れば、世界各地の終焉の塔へも停止コードが共有され、すべての塔も停止します。そして世界は平穏を取り戻し、ヨルムはこの地を見守り続けることになり、30年後、WEU4でまたプレイヤーと再会することになります。ただし、そのときには彼は稼働停止しており、最後の高台も花に満たされているのでした。

WEU4の最後の高台に座るロボ少年

どうやればクリアできるの?

基本的には以下の流れとなっています。

  1. XX4010の最終地点でヨルムの願いに「Yes」を選択

  2. XX4010の停止コード保管室でアスレチックをクリアし特殊コードを知る

  3. XX3980へ向かい、スポーン直後のヨルムに話しかけ特殊コードを入力

  4. XX3980の電源室に行き、パズルを突破し電源を入れる

→このパズルが一番難しかったかも知れません。解き方としては4✕4に並んだ球体を正しい組み合わせで3本、接続させます(並んでいる球体を掴んで別の球体に接触させ、手を離すと2つの球体が接続します)。

そして向かって右にある「Check」を押すことで突破できます。この正しい組み合わせは球体の右下にある張り紙にヒントが書いてあり、「>と「∨」、「=」、「;」の組み合わせになっています。

この矢印の数は球体の左上からの座標を示しており、例えば、1本目の「>∨∨=>>>∨∨∨∨;」は「右に1の下へ2の球体を右に3の下へ4の球体に繋げ」となります。イコールは接続の意味でした。

ヒントをパスワードのそばに貼り付けるというセキュリティ担当がひっくり返る事案。コスモリアといい勝負です。

ちなみに、パズルに複数回失敗すると未来(XX4010)の電源室に行ってみて、とヒントが出ます。行ってみると正解の組み合わせでコードが繋がっていますので、見てみて下さい。

XX4010のパズルの図
  1. XX3980の停止コード保管室で停止コードを入手

  2. XX4010に戻り制御装置に停止コードを入力

  3. XX4010の最終地点に行き停止ボタン押下、最終演出

簡単に言えば4010と3980を往復する形ですね。2つのパスコードで両方のワールド(=時間)を超えているかたちです。もちろん、このストーリーをクリアしなくても標準的な演出があり、普通に楽しめるような会場設計にはなっています。

その場合、XX4010では大破壊が再び起きそうになるので慌てて別の世界線に退避する、ということになります。

制作の工夫について

プロップモデルについて

プロップモデルは六笠さんに作成頂きました。とてもハイクオリティなだけではなく、アニメーションも丁寧で、しかも作成スピードも早いという事で、沢山の協力を頂きました。各種のギミックモデルなどはすべて六笠さんの手によるものです。特にXX3980の終点の転送ポッドの着陸シーンはモデル、アニメーション、パーティクル、効果音、ギミックのすべてを組み合わせて作成されている演出なので、ぜひご覧下さい。

着陸した転送ポッド

ギミックについて


ギミックはちうさんにワールド共通部分を除き、すべて作成いただきました。今回のワールドエンド・ユートピアRebootはストーリー部分に関わるギミックが大量にあり、フラグ管理、NPCのトーク、パズルギミック、演出にかかるトリガーなどなど、これまでのコンセプトワールドとは桁違いにギミックの実装負荷があったかと思います。

ギミック指示の一例。これはフラグ管理部分の一部分だけ。これに加えて差分ワールド分、フラグのないギミック、パズルなどのメインギミック指示書も大量にあり、本当に大変だったかと思います。特にパズルギミックはユーザが触って楽しい感じにするというUIの手触りまでこだわって頂きました。

その上、プレイヤー間のNW同期についても通常のローカルでもグローバルでもない、「部屋の内部にいる人間だけ同期」という特殊なことをお願いし、それを大量のユーザが来るバーチャルマーケットで恒常的に機能させるのは並大抵のことではなかったはずです。本当にありがとうございました。

BGMについて

BGMについてはワールドエンド・ユートピアRebootの作成依頼を受けたときから、WEU4でもコンポーザーを務めてくれたR.Toneちゃんでなくてはダメだ、ということでお願いする方針で検討を進めていました。WEU4はあのBGMがないと完成と言えないぐらいマッチしており、ポストアポカリプスというワールドのSF感と寂しさが一緒にある心地よさを実現してくれていたと思います。

今回もできる限りR.Toneちゃんに自由にBGMを作ってもらいたく、作成中のワールドエンド・ユートピアRebootに篭ってBGMを作成いただきました。また、音響技術的にも前回は方位感のある効果音など、特殊な事にチャレンジいただきましたが、今回もAmbientsonic(Unityのサウンドフォーマットの一種)を導入頂き、BGM的にもメロディラインと環境音を別の曲として作成するなど、一種実験室のように自由に作成いただきました。

そのお陰もあって、XX3980とXX4010、それぞれに非常にマッチした曲になっていると思います。同じようでいてぜんぜん違う雰囲気になっていますので、是非聴き比べてみて下さい。

終焉の塔

ストーリーについて

最初に大方針を決めていました。

WEU4の世界軸で作ること

WEU4を好きで居てくれるユーザがいることを知っていたので、あの世界をなかったことにはしたくないな、と考えていました。

差分ワールド両方を訪れる意味があることにする

どうしても差分ワールドの片方だけを訪れるユーザが多いことは体験的に知っていましたので、両方のワールドを訪れる(=両方の出展ブースを見る)ことに意義を見いだせるようにしたいな、と考えていました。

謎解きをしなくても楽しめるようにする

謎解きが出展ブースを邪魔しては意味がないですし、出展物だけを見たいユーザも多いはずなので、あくまでストーリーとギミックはおまけにする、としていました。(その結果、制作コストの7割近くをおまけ部分に費やすという、中々な制作方針になったのですが)

これらをベースに自分が好きなSF作品からのインスピレーションを組み合わせて、基本のストーリーを作成しました(ハインラインの夏への扉も好きなので時間跳躍モノSFをやりたかった!)。そこに更に沢山のスタッフの意見なども伺いながら調整をし、最終的な演出に落とし込みました。

こんな感じの制作メモや設計案が大量に残されています。今となっては変更したりオミットした物も多いのですが。

最後に

ギミックやBGMの他にもReimhakさんのパーティクルや青木さんの効果音、サウンドチームの音響調整、ロゴデザインなど今回のワールドエンド・ユートピアRebootの成立には沢山の方の協力がありました。改めてお礼申し上げます。

また、何より出展者、そして来場者の方が主役だと思っています。ぜひワールドエンド・ユートピアRebootを訪れ、そしてお楽しみ下さい!

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