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VketReal 2024 Winter振り返り!寒さを吹き飛ばす熱気!バーチャルとリアルが交差する熱狂の祭典

 2024年12月21~22日の2日間、東京都豊島区の池袋サンシャインシティ文化会館ホールで「VketReal 2024 Winter」が開催されました。
 今回のテーマに「バーチャル⇌リアルの探索祭!無限にひろがる未知の世界へDive!」が掲げられた同イベントは、テーマに沿うコンテンツが多数用意され、両日ともに大盛況となりました!
 本記事では、外部ライターである私「I(アイ)」が、22日午後の様子をいち参加者視点でお届けします!

すれ違うのも難しいほど大盛況だった「パラクリエリア」


 会場に一歩足を踏み入れれば分かるのは人の多さです。年末年始といえば歳末のバーゲンセールやお正月の初売りですが、それに比肩するほどの人の入りと言っていいレベルの混雑ぶり!クリエイターのブースがあるパラクリエリアに私が足を踏み入れたのは、16時の入場無料になる前だったのですが、それにも関わらず人とすれ違うのが大変なほど参加者であふれていました。
 一部のブースでは待機列を形成しなければならないほどの人気であった他、VRChatユーザーならおなじみの「ミラースイッチ」といった体験型のコンテンツを提供するブースに足を留める参加者も多く見られました。

 パラクリエリアの一番の特徴であり見どころなのは、出展者と参加者の交流です。 VRChatを軸に活動しているクリエイターやユーザーの方がブースを出しており、参加者もVRChatユーザーが多いとあって交流する様子がそこかしこで見られました。
 中にはVRChat上では名前は知っていてもリアルで会うのは初めてという参加者や、共通のクリエイターを介して見知らぬユーザー同士が交流するといった光景もあり、ユーザー同士の関係性を深める場としても機能していました。

遊べて興味が持てる「だれでもエリア」

 無料で入れる「だれでもエリア」はパラクリエリア以上の人で溢れ、VRChatの知り合いやフレンド同士が集まって写真を撮ったり、メッセージボードやチェキウォールなどの各ブースに列ができるほど賑わっていました。
 株式会社diVRseが販売していた人気アバター「ムルル」のぬいぐるみは、出展者曰く両日合わせて500個を用意したものの、無事に完売したとの話を伺えました。 「狐Akyoぬいぐるみ」も訪問時にすでに在庫の5分の4以上が販売されたとのことで、両アバターがマスコットとして高い人気を博していました。

 大丸松坂屋ブースでは、VRChatで開催された「Vket2024 Winter」への出展同様、リアルの会場でも謎解きゲームを展開。問題の書かれたシートを頼りに、会場内に貼られた4つの謎を解いて、回答を持ち帰ると正解ならグッズが貰えるという企画内容です。
 謎解きの難易度は簡単なものもあれば目を凝らさないと解けないものもあり、特に高難度となった第3問のポスターの前では、写真を撮ったり近距離で出題ポスターを眺める人もいて、多くの参加者が熱中する内容となりました!
 また、会場内ではVketのブース出展でお馴染みの「田中さん」が実際に来客対応をされており、アバターの姿からイメージされる通りのリアルの姿に歓声が上がるという珍事もありました。

 目玉の一つとしてあったのが、バーチャル上のユーザーと来場者が双方向でリアルタイム交流が可能な「Vketウォーク」です!
 今回、企画内容が大幅にパワーアップし、家に居ながらにしてVketウォーク越しにリアルの池袋会場を散策し、会場にいるクリエイターと会話を楽しみながら商品を購入することが出来るという新しい買い物体験も実施されていました。
 VRコンテンツのことを知らないリアル会場の参加者が、Vketウォークに映っているアバター姿の参加者に楽しそうに話しかけたり、交流した相手と写真を撮影したりする姿が多く見られ、コンテンツとしての人気の高さが分かる状況でした。

意外性と特異性とライブ感の強い「コミュステージワイワイエリア」

 今回最も変わった要素を多く取り入れた場所として挙げられるのが「コミュステージワイワイエリア」です!
 これまで出来なかった飲食可能という要素を引っ提げて展開された同エリアの人気は高く、筆者が会場を訪れた時点で「Vket食堂」内のいくつかの飲食メニューが完売するほどの人気ぶりでした。
 私も同ブースで「パラリアル大阪レイドバトルシュー」を注文。その横の「VketBar ディープシーサイド-DeepSeaSide-」ではドリンク「VeryPoor」を注文しいざ実食となりました。 前者のメニューはシューと名が入る通り6つのシュークリームで構成されていて、そのうちどれか一つが激辛シュークリームとなっているというメニューでした。 ですが運悪く唐辛子味が襲いかかって来ることとなり、慌てて脇のドリンクのVeryPoorでさわやかに流し込むという珍事が起きる結果となりました!
 メニュー表示をよく見ず「たこ焼きだと」と思って注文してびっくりしましたが、今度からは会場内のフレンドとシェアすることをオススメしたいです。

 双方向性のあるコンテンツとして用意された一つがリアルとバーチャルを繋ぐ対戦コンテンツ「V決闘」であり、こちらはワイワイエリア限定のコンテンツながら多くの人がゲームに興じていました。
 リアル側では東京マルイ提供のモデルガンにTundra Trackerを組み合わせた特製ガンコントローラーで射撃をし、バーチャル側ではそれを回避しながらスコアアタックを目指すというもぐらたたきゲームのようなルールで試合が進行。スタッフが試合を盛り上げ参加者が絶叫しながらはしゃぐ様子を幾度も目にする盛り上がりぶりでした!

 一番の目玉として紹介を受け、筆者も参加させてもらったのが「イマーシブストア」です! これはHIKKYがSONY製品を活用して独自開発したもので、裸眼での立体視が可能となっています。
 そこに映し出された仮想空間上の店舗にバーチャル側の出演者が製品を紹介したり、参加者側に向いたカメラを通して記念写真をレシート上にプリント出来たりという文字通り「没入感の高い」ストアとなっています。
 筆者の訪れた時間帯ではVTuberのこねこのるぅ氏が接客を担当しており、画面越しに目一杯モフモフしたアバターや肉球が展開される様子に終始メロメロとなりました。
 もちろんアバターだけでなく、仮想空間上に置かれたハンガーに掛かっているアクリルキーホルダーやシャツなどのグッズもそこにあるような立体感と現実感を与える程のクオリティで映し出されました。
 最後は画面上のるぅ氏と画面の向こうの筆者が記念撮影した写真が印字されたレシートが、なんと「仮想空間側から」の操作で出力されるというシステムを体験。
 あくまで筆者の想像ではありますが、このシステムを拡張すれば文字通りバーチャル空間でお買い物をした上で、リアル世界の側で決済が行えるといったことも可能になるのではないでしょうか。 ただ楽しめるコンテンツである以上の可能性を見せてくれた一幕となりました。

 会場最奥部にあるコミュニティステージ上では、様々なコミュニティによるライブが開催されていました。 筆者の訪れた時間帯では、VRChatで編隊飛行を行うアクロバットチーム「BlueHorizons」や「iro〆mono project」による熱唱、「VRCお笑い道場」による漫才など様々な様子が繰り広げられていましたが、終始笑いが上がるほどの人気でした。
 時にはステージ上の歌に合わせて観覧客がコール&レスポンスを行う声が会場全体に響き渡る程の熱狂ぶりとなり、遠く離れたパラクリエリアでもその迫力ある歓声を聞くことが出来る程でした!

忘れられない1枚を撮るフォトスポット

 このイベントを飾るうえで欠かせないのが、入口前に構えられたフォトスポットです! 巨大な看板に描かれたVketRealのイラストを背景に写真を撮れるエリアなのですが、ここには不定期にVketちゃん1号が訪れてくれます。
 偶然にもその様子を見ることができ、参加者とあわせてVketちゃん1号が各所に目線を送る様子が見て取れました!二頭身ながらもその存在感を見せつけるような佇まいは、さすがのマスコットといった所でしょうか。
 また多くのユーザーが待ち合わせ場所としても活用しており、合流するユーザーの数々や戦利品を確かめ合うユーザーの姿も見ることが出来ました。

来年の夏を目指しどこまで拡大していくのか

 今回のVketRealも大盛況となりましたが、特に筆者が思い出深いのはメッセージボード周辺で聞こえてきた会話です。 おそらくバーチャル系のコンテンツを知らない女性が「こういうかわいいアバターを着てみたいな」という一言に合わせて、そのパートナーらしき男性が「色々なアバターが売っていて、それを買ったりするんだよ」と語っている一幕です。
 このような会話からも分かるように、アバター文化は自分の個性を自由に表現できる点が大きな魅力であり、ファッション感覚で選べる多様性もその人気を支えています。
 もちろんVRChatをはじめとした文化に浸っている私たちにとっては馴染みのある内容ですが、知らない人にはこのイベントを通して「こういう文化がある」ということを知る貴重な機会となったのです。
 こういった未知の層をどれだけ開拓していけるのか、今後のVketRealにも大きな期待が持てそうです!次回の開催では、さらに多くの体験型コンテンツや初心者向けのガイドエリアを設けることで、より幅広い層に楽しんでもらえるイベントになることを期待しています。

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